気まぐれものつくブログ:Whimsical Monotsukuru Blog

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1
銃声が聞こえている。
俺は、ただふらつきながら歩いている。
歩いてきた道には赤いシミが落ちている。
そのまま、倒れてぼんやりと視線を向けている。
――― ここは、寒いな……。
視界も赤く、見えているかも怪しいかもしれない。
できることなら……ただ。
親友に、会いたかった。
そう、思いながら目を閉じた……。

2
どこかわからない場所。
今は、寒さは感じない。
温かい。
手が、反応した。
ゆっくり、目を開けた。
どこかの培養基か何かの中のようだ。
じっと、俺は視線を向ける。
不意に手を見た時、わずかに驚いた。
――― !?
俺、は……。
科学者「ああ、起きたんだな。君はもう完成体だ、待ち給え」
液体が抜けていき、顔が液体の外に出た。
?1「ぷはっ!」
あ、あれ……こんないい声だっけ……?
混乱する俺に、完全に液体が抜け、ぺたんとその場に俺は座った。
滴り落ちる雫。
視界に写っていたガラスのようなものが動いて、空気を感じた。
立ち上がり、体を拭くことにした。
その時に見たが、姿が全く別だった。
――― 俺に何があったんだ……?
混乱しつつ、着替えておいた。

3
科学者いわく、俺は一度死んだが、その魂を、ローウェンのベースとして作られていた器に移したと。
義体ではなく、完全体として生まれた、という事だ。
能力チェックのときも驚いた。
見たことのない力で、とても強かった。
けれど、俺は……。
科学者「そろそろ君を外に放って放置する時間だ」
?1「それで、どうするんだ?」
科学者「そうだな、君の名前を授けなければな。そうでなければ意味がない」
?1「意味、か……」
科学者「そうだな、君のメインは闇のようだから、暗黒の戦士だろう、ダークネスローウェンと名乗りなさい」
?1「わかった」
そこから、俺の人生は再開された。

4
その後施設から出て、まずは生活を探そうと思ったが、その世界をまず知らなければならない。
考えても結論は出ない。
と、誰かが俺を見つけ、駆け寄ってきた。
闇の民「ここは闇の世界で、あなたを探していたんです。ただ、前の王が亡くなられてから、ずっと席は空いたままなんですが」
ダークネスローウェン「……なるほど……」
少し考えた。
案内されてから、気がついた。
たしかに人々は王を待っているかもしれない。
けれど、俺は断った。
俺にはそんな立ち位置ではない、と。
闇の民「わかりました。しかし、未来の王として考えておきますね!」
ダークネスローウェン「頼む」
それでも、俺はそんな器ではない。
そう考えていた。

それから、異世界に飛ばされた後はその世界はどうなったかはわからない。
聞いた話によると、反乱等が起きて壊滅し、さらに星自体が太陽になった、と。
それは、隕石によるものだった、と。
けれど、悲しくはない。
今は……もう護る者があるから。